• おぐ先生(小倉 丘礼)

【令和4年】放課後等デイサービスの欠席時対応加算|計算方法を解説


欠席時対応加算

放課後等デイサービスは、障害のある児童が放課後や学校休校日に通うことができる施設です。障害を持っていても自立した生活を送ることができるように支援するだけでなく、保護者のサポートといった役割も担っています。


そこで、より手厚いサービスを提供することにより報酬が上乗せされる加算の仕組みと、人材の不足や不適切な取り組みがあった場合の減算があります。加算・減算にはさまざまな種類がありますが、この記事では欠席時対応加算の算定要件や注意点について詳しく解説していきます。

目次

1.放課後等デイサービスにおける報酬決定の仕組み

2.欠席時対応加算とは

 2-1.欠席時対応加算(Ⅰ)

 2-2.欠席時対応加算(Ⅱ)

3.算定にあたっての注意点

4.欠席時対応加算を算定できない場合

5.利用者の自己負担額の説明

6.欠席時対応加算の算定例

7.まとめ

1.放課後等デイサービスにおける報酬決定の仕組み

放課後等デイサービスの事業所が受け取る報酬額は、厚生労働省によって定められた「単位」をもとに計算されます。基本的に1単位=10円として計算されますが、1単位当たりの金額は自治体によって異なります。


報酬額には、基本報酬に加え、より充実したサービスを提供した際に適用される加算と、基準が満たされていない場合に適用される減算を加味して計算されます。


基本報酬や加算の仕組みについては「放課後等デイサービスの報酬・単価の仕組みを解説」でも詳しく解説しています。参考にしてください。


2.欠席時対応加算とは

放課後等デイサービスは障害のある児童が通う施設であるため、体調不良等により急遽欠席となったり、利用中にサービスが中断となることも少なくありません。そのような場合に事業所が行う対応を評価する加算が欠席時対応加算です。1回あたりの加算単位数は以下の通りです。

加算単位数

欠席時対応加算(Ⅰ)

94単位/回

欠席時対応加算(Ⅱ)

94単位/回

状況や支援内容により、欠席時対応加算には(Ⅰ)と(Ⅱ)の2種類があります。それぞれの算定要件や単位数について解説していきます。


1.欠席時対応加算(Ⅰ)

児童が放課後等デイサービスの利用予定の日に、体調不良等の理由で欠席した場合に算定できます。


①算定要件

算定要件は以下の通りです。

  • 欠席日の前々日~当日に欠席の連絡を受けていること

  • 欠席した児童または家族に連絡調整や相談援助を行うこと

  • 欠席した児童の状況や相談援助の内容等を記録すること

欠席時対応加算(Ⅰ)

②記録の内容

記録の様式は自治体によって異なりますが、以下のような内容を記録する必要があります。

  • 欠席の連絡があった日時

  • 欠席する利用予定日

  • 連絡を受けた職員の氏名

  • 欠席理由、利用者の状況

  • 次回の利用予定日

  • 相談援助の内容

  • 相談援助を行えなかった場合は、その理由とその後の状況


③1か月に算定できる回数

1か月に4回まで算定可能です。

ただし、重症心身障害児特化型の放課後デイの場合は、稼働率80%未満(平均利用者4名/日未満)であれば、1か月に8回まで算定することができます。


2.欠席時対応加算(Ⅱ)

児童が放課後等デイサービスの利用中に体調不良等の理由で中断し、サービス提供時間が30分以下であった場合に算定できます。


①算定要件

算定要件は以下の通りです。

  • 利用を中断した児童の状況と支援の内容等を記録すること

  • 放課後等デイサービス計画に基づき、初めからまとまった時間を過ごすことが困難で、周囲の環境に慣れるために30分以下のサービス提供が必要だと自治体が認めた児童の場合は、基本報酬を算定していないこと

  • 送迎加算は算定できません。

  • 規定の「30分以下」のサービス提供時間には送迎時間は含まれません。


②1か月に算定できる回数

算定の上限回数はありません。


3.算定にあたっての注意点

欠席時対応加算を算定するにあたっての注意点を解説します。


欠席時対応加算を算定できない場合

台風やその他の災害等で事業所が営業できない場合や、クレームによるキャンセルの希望があった場合は、欠席時対応加算を算定できません。算定できるのは、体調不良等の利用者都合の理由である場合に限ります。


欠席時対応加算(Ⅰ)は営業日換算で前々日~当日に連絡があった場合に算定でき、それ以前に連絡があった場合は算定できません。


1回の連絡で複数回分の欠席の希望があった場合は、連絡調整や相談援助は1回となるため、加算を算定できるのは1回となります。


利用者の自己負担額の説明

欠席時対応加算を算定した場合、自己負担額が発生する利用者に対しては、少額ではありますが請求額が発生します。欠席時対応加算の説明が不十分だった場合、「この日は欠席したのにお金を請求された」というようなクレームに繋がりかねません。トラブルを未然に防ぐためにも、サービスの利用が決定したときだけでなく、実際に欠席・中断の連絡対応をする際に、保護者へ加算内容や請求額についてしっかり説明しましょう。


・新型コロナウイルス感染症による欠席の対応

利用者が新型コロナウイルス感染症に罹患または濃厚接触者となった場合の対応や請求内容は、自治体によって異なります。あらかじめ確認しておきましょう。


4.欠席時対応加算の算定例

欠席時対応加算の算定の条件や計算方法を例を挙げて紹介します。

地域係数を1単位=10円として計算します。


定員5名の重症心身障害児特化型の放課後デイにおいて、ある1か月に25日営業し、延べ利用者数は75名でした。


1か月の延べ利用者数 ÷ ( 定員 × 月営業日数 )

   75名      ÷ ( 5名 ×  25日  )= 0.6(稼働率60%)


⇒80%以下のため、欠席時対応加算(Ⅰ)は月8回まで算定可能となります。


当該月の欠席状況は以下の通りであり、それぞれ相談援助や記録等の対応を行ったものとします。

利用者Aさん

体調不良により来所から30分未満で帰宅した日が2回あった

欠席時対応加算(Ⅱ)を2回算定

それぞれ前日に連絡があり欠席した日が2回あった

欠席時対応加算(Ⅰ)を2回算定

利用者Bさん

1回の連絡で当日・翌日分を欠席した

欠席時対応加算(Ⅰ)を1回算定

1週間前に連絡があり欠席した

欠席時対応加算(Ⅰ)は算定できない

利用者Cさん

体調不良により、来所してから2時間後に帰宅した

欠席時対応加算(Ⅱ)は算定できない

(基本報酬を算定する)

それぞれ当日に連絡があり欠席した日が2回あった

欠席時対応加算(Ⅰ)を2回算定

以上より、欠席時対応加算の計算は以下の通りとなります。


欠席時対応加算(Ⅰ) + 欠席時対応加算(Ⅱ) 

94単位/回 × 5回/月 × 10円/単位 + 94単位/回 × 2回/月 × 10円/単位 =6,580円/月


5.まとめ

放課後等デイサービスにおいて、欠席時対応加算を算定したとしても、報酬額の大幅な増額は見込めません。しかし、サービスを利用できなかった場合も保護者の不安を軽減し、信頼関係の構築に繋がるという点では、欠席時の対応はとても大切と言えます。


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