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  • 執筆者の写真おぐ先生(小倉 丘礼)

重心放課後等デイサービスのメリット・デメリットを一般放デイと比較!


重心放デイ メリットデメリット

重心放課後等デイサービスはその名称から難しい事業でハードルが高いと思う方が多いのではないでしょうか。確かに重心と一般とでは対象のお子さんに障害の違いがありますが、単純に運営も難しいかと言われれば一概にそうとは言えません。


今回は、放課後等デイサービスのサービス形態である一般的な放課後等デイサービス(以下一般放課後デイ)と重症心身障害児向けの放課後等デイサービス(以下重心放課後デイ)のメリット・デメリットについて、フランチャイズ本部を運営する放課後デイGrannyが重心放課後デイについて経営者の疑問に答えていく形式の動画を解説します。


目次

1.重心放課後デイとは

2.重心放課後デイを運営するメリットとデメリット

 2-1.メリット

 2-2.デメリット

3.お子さんへの接し方

4.保護者のニーズや考え方

5.用意するべき設備

6.まとめ

1.重心放課後デイとは

重心とは重症心身障害児(以下、重心児)の略称であり、重度の知的障害と重度の身体障害を併せ持つお子さんのことを言います。児童相談所や自治体で重心判定が行われ、重心児と認められた場合には通所受給者証に「重症心身障害(重心)」と明記されます。通所前の面談の際にはこの受給者証を見て、重心放課後デイをすぐに利用できるかどうかを判断をします。


仮に受給者証で「重症心身障害(重心)」と明記されていなくても、重心判定を受けて重心児と認められれば重心放課後デイを利用できます。私たちGrannyではその重心判定がおりるノウハウを持ち合わせているので、ご不安な方はお気軽にご相談ください。


2.重心放課後デイを運営するメリットとデメリット

放課後等デイサービスは発達・学習障害等のお子さん等を中心にした一般放課後デイと、重症心身障害児を専門にした重心放課後デイという、障害特性に応じて通所する事業所が変わります。運営側としての重心放課後デイを選ぶメリット・デメリットを紹介します。


メリット

重心放デイ メリットデメリット

一般放課後デイは発達・学習障害等のお子さん等を対象としているため対象の子どもが多く、社会的な需要の多さから事業所が年々増えており、2022年現在で全国に15,000もの事業所があります。その一方、重心放課後デイは事業所数が約400ほどしかまだ開業されていないため、「重心のお子さんを受け入れる施設を作りたい!」という社会的なミッションとして重心児支援を始めるオーナーさんが多いです。


また、ビジネスモデルは重心放課後デイの方が収益化はしやすいです。なぜなら、重心放課後デイの国・自治体からの報酬単価は一般放課後デイの約3倍あり、一方人材の固定費は1/3で良いなど経費の負担が少ないからです。

一般放課後デイ

重心放課後デイ

一人当たりの報酬単価例

(学校放課後)


¥5,910/日

¥18,300/日

正社員数

基本3~4名

0名でOKの場合あり

(Grannyモデルは1名必須)


重心放課後デイの売上の内訳については「重心放課後デイVS一般放課後デイ|人件費の違いや集客方法について解説!」で詳しく解説していますので、参考にしてください。


デメリット

重心放デイ メリットデメリット

重心放課後デイは支援の専門性の高さから、素人や未経験の方が簡単にできるものではないことも事実です。そのため、児童発達支援管理責任者の経験やマネジメントのみならず、保育士・看護職員・機能訓練担当職員といった専門職の経験・知識が事業所の運営を左右します。


また、運営で失敗しがちなのは重心のお子さんのいる親御さんがオーナーとして施設を立ち上げるケースです。重心支援の事を良く知っているがゆえに支援を手厚くするために人件費がかさむことがあります。1日の定員が限られている放課後等デイサービスでは売上の最大値が決まっていることから、いかにコストを適正化して適性な利益を得るかがポイントになってきます。そのため人件費がかさむほど経営は苦しくなってしまいます。


想いだけで進めようとすると経営は難しいのが現実ですが、Grannyのようなフランチャイズ本部で適切な経営指導下のもと運営することで、現実的な経営が可能になります。


3.お子さんへの接し方

重心のお子さんの多くは発語の関係で、自分の気持ちや考えを主張できないので、その気持ちや考え・反応を見ていくことが難しいです。その上で重要になってくるのは、同じような言葉遣いや言葉を常に同じように重心児に働きかけることです。例えばトイレに行きたいか提案をするときは、スタッフは統一した言葉で聞き、その反応を見ていくことです。十人十色という言葉があるように、重心の子どもも一人一人特性が違うので注意していく必要があります。


そして、重心児では医療的ケアが必要なケースも多く、看護師の技術やケアのサポートとして、他のスタッフも補助に取り組む必要があります。その時には今までの経験や知識・技術を使うだけでなく、親御さんとも話し合ってよりよい医療的ケアができるように話し合っていくことが大切です。


4.保護者のニーズや考え方

一般放課後デイでは、発達障害や軽度障害を持つお子さんを支援するので、運動等の様々な療育により身体的な機能と知的な機能に成長が見えやすいです。そのため保護者の方はお子さんが成長できる環境をより求める傾向にあります。


一方、重心放課後デイでは保護者の方は成長を最重要事項とは考えておらず、お子さんが楽しく落ち着いて過ごせるかを重要視しています。そのためスタッフや全体の雰囲気・コミュニケーションを大事にする傾向があります。


5.用意するべき設備

医療的ケアがある重心放課後デイでは酸素ボンベなどの医療器具が必要と思われがちですが、実際にはそこまで大それたものは必要ありません。一般放課後デイと同じように、安全な設備とお子さんが眠れるよう布団やベッドの準備があると良いです。


また、100%バリアフリーである必要もないため、重心放課後デイ専門のリフォームなどは必要がありません。第二の家としてお子さんの家に近い状態の施設を作ることが大事です。


まとめ

重心放デイ メリットデメリット

今回は重心放課後等デイサービスについてメリットやデメリット、子どもや保護者との接し方等を解説しました。意外にも、一般放課後デイよりも重心放課後デイの方が開業へのハードルが低いことが見えてきました。重心放課後デイと一般放課後デイとでは性質が異なることを理解し、開業前に知識を固めていくと良いでしょう。



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