放課後等デイサービスは児童発達支援管理責任者(以下児発管)という専門職を置く必要があるので、求人が難しいと思う方が多いです。
今回は、放課後等デイサービスのサービス形態である一般的な放課後等デイサービス(以下一般放課後デイ)と重症心身障害児向けの放課後等デイサービス(以下重心放課後デイ)について、求人や面接、雇用形態についてフランチャイズ本部を運営する放課後デイGrannyが人材管理について経営者の疑問に答えていく形式の動画を解説します。
参考元:【疑問】重心放デイ VS 一般放デイ|人材の獲得ってすごく難しいイメージがあるんですけど..... | YouTube
目次
1.求人の出し方やタイミング 1-1.ネットを利用する 1-2.地域紙を利用する 1-3.紹介会社を利用する 2.面接の対応 3.募集の条件 4.放課後デイにセラピスト(理学・作業療法士など)や看護師は必要? 4-1.送迎用のスタッフは必要? 5.必要な正社員数 6.児発管の実務業務 7.児発管・保育士の適性判断基準 8.まとめ
1.求人の出し方やタイミング
求人を出す際はネット、地域紙、紹介会社を組み合わせて利用します。知り合いに紹介してもらう方法もありますが、運営を開始した後にうまく噛み合わないケースもあるので、基本はまっさらな状態で始めることをおすすめします。
また、求人は物件が決まり次第始めます。物件が決まっていない状態で求人をしてしまうと通勤場所等が分からず、応募者の減少に繋がりかねないので場所が決まってから行いましょう。
1.ネットを利用する
求人は基本的にネットを使って行います。利用するサイトはIndeedへの掲載がいちばんおすすめです。Indeedは求人サイトと思われがちですが、実はGoogleやYahoo!と同じ検索エンジンのため、他の求人サイトからも情報が集まってきます。求人件数は日本最大級ですから、多くの求職者が利用しており、効率的に求人活動を進められます。
また、Googleで求人を検索する方も多いので、「Googleしごと検索(Google for Jobs)」というGoogleの求人検索エンジンを利用し、検索結果で上位に表示されるような工夫も必要になります。IndeedもGoogleしごと検索も、掲載は無料で取り組めます。
2.地域紙を利用する
放課後デイサービスは地域に根差したサービスなので、新聞等の地方紙に掲載することも効果的です。地域情報誌によって単価は異なりますが、最小3万円ほどで始められます。求人ターゲットを絞れるので、通勤距離によるミスマッチを防げるメリットがあります。
3.紹介会社を利用する
紹介会社は仕事が欲しい人を抱えているので、即戦力となる人を効果的に求人できます。Grannyでは全国的に紹介を行っている会社と提携しているので、会社と加盟店をつなぐことができます。
2.面接の対応
面接は事業所である加盟店が主体で行いますが、Grannyのサポートもあります。面接の際はオンラインで応募者・加盟店オーナー・Granny本部の三者で行います。面接の最初にGrannyから本部の立ち位置や経営サポートについて説明をします。フランチャイズに悪い印象を持っている方もこの説明により本部がサポートしてくれるフランチャイズ事業ということを理解してもらえます。
3.募集の条件
Grannyは給与の作り方を重要視しており、具体的には総支給の内訳を細かく設定しています。給与は基本給・通勤手当・資格手当・残業代・インセンティブなどで構成されており、この内訳を本部と加盟店で事前に決定しています。事前に細かく規定することで給与体系の説明がスムーズにできます。
また給与の規定を細かく決めておくことで、処遇改善加算の対象になります。処遇改善加算とは、福祉職員の賃金向上を目的に、売上に応じて国や地方自治体から加算してもらえる制度です。放課後デイでは8.4%が加算されますが、賃金改善の環境が整っているか等を条件として見られるので、昇給等の給与規定を事前に決めておくことが大切になります。
処遇改善加算については「放課後等デイサービスの福祉・介護職員処遇改善加算を解説」でも詳しく解説しています。参考にしてください。
4.放課後デイにセラピスト(理学・作業療法士など)や看護師は必要?
放課後デイを運営していくうえで理学療法士・保育士・児童指導員・作業療法士・看護師を雇用するか悩む方もいると思います。一般放課後デイと重心放課後デイとでは必要な人員配置の条件が異なるので、結論も異なります。
放課後等デイサービスの人員配置は守るべき基準があり、児童指導員や保育士などの有資格者が常勤するよう、必要な配置が定められています。基準を満たしていないと、改善指導に従わなければなりません。
基本的な基準は以下の通りですが、人員基準は許認可する自治体によって異なるので注意が必要です。
| 一般的な放課後デイ | 重症心身障害児放課後デイ |
管理者 | 1名以上 業務に支障のない範囲で、他の業務との兼任可能 | 1名以上 業務に支障のない範囲で、他の業務との兼任可能 |
児童発達支援管理責任者 | 1名以上 1名以上は専任かつ常勤 | 1名以上を配置 |
児童指導員 または保育士 | 利用人数10名で2名以上 | 1名以上を配置 |
看護職員 | 医療ケアを行う場合は、その時間帯のみ配置 | 1名以上を配置 |
機能訓練担当職員 | 機能訓練を行う場合は、その時間帯のみ配置 | 1名以上 機能訓練を行う時間帯のみ配置 |
嘱託医 | 不要 | 1名以上を配置 |
放課後等デイサービスの人員配置については「放課後等デイサービスにおける人員配置|必要な人数や資格を解説」でも詳しく解説しています。参考にしてください。
送迎用のスタッフは必要?
送迎は保護者の負担を減らし子どもが放課後デイに行けるようにするためという意味合いもありますが、Grannyでは送迎時に親御さんとコミュニケーションをとることを重視しています。放課後デイでの様子や学校からの引継ぎを親御さんと共有することこそが、送迎業務の醍醐味です。特に重心の子は自分の言葉で今日の出来事の説明をすることが難しいので、現場の職員が親御さんにしっかりと伝えることで、信頼関係の構築を行います。
5.必要な正社員数
一般放課後デイと重心放課後デイとでは必要な正社員数に違いがあります。一般放課後デイでは児発管と保育士・児童指導員とで最低2名の社員が必要ですが、Grannyの重心放課後デイモデルでは児発管の1名のみが社員として必要です。したがって、一般放課後デイでは運営するうえで社員が3〜4名必要になってきますが、重心放課後デイでは1名の正社員とパート数名という構成で十分運営が可能です。
| 一般放課後デイ | 重心放課後デイ |
児発管 | 1名必要(常勤) | 1名必要(非常勤でも可) ※開設自治体による |
保育士・児童指導員 | 2名以上 うち1名は正社員 | 全員パートも可能 |
正社員数 | 基本3~4名 | 0名でOKの場合もあり (Grannyモデルは1名必須) |
6.児発管の実務業務
放課後デイサービスの主軸となる児発管の実務は計画作りです。「放課後デイでどのように過ごし機能や成長を促すのか」という放課後デイの目的を計画として作り、それを他のスタッフとブラッシュアップして親御さんに伝えます。目的に同意をいただければ契約しサービスを提供します。
またモニタリングといって計画の進捗を振り返り、計画を改善していくことを半年に一度行うことが法律で義務付けられており、それも児発管の仕事です。他にも保護者面談や人材のマネジメント、保険請求、売上請求等もオーナーと児発管で話し合い、依頼することも可能です。
児発管が兼任できる管理者の業務内容については「放課後デイサービスの管理者の仕事内容と職員に必要な資格とは」でも詳しく解説しています。参考にしてください。
7.児発管・保育士の適性判断基準
.優秀な人材は大手に行きがちなので、優秀かどうかよりも運営の仕方や心構えに共感してくれるかを大切にします。その判断は面接前から始まっており、やりとりのレスポンスや内容を指標として見ていくことが良いです。面接時は誰でもハキハキと良い印象を与えられるようにするものなので、面接前の行動や経歴書の内容で判断していくのが良いでしょう。
8.まとめ
引用:【疑問】重心放デイ VS 一般放デイ|人材の獲得ってすごく難しいイメージがあるんですけど..... | YouTube
今回はGrannyの重心放課後等デイサービスと一般放課後等デイサービスとを比較し、人材管理についてまとめました。人材は良くも悪くも事業所の評価に直接つながるので、面接を重要視し、適切な人員を採用していくことが必要です。
参考元:【疑問】重心放デイ VS 一般放デイ|人材の獲得ってすごく難しいイメージがあるんですけど..... | YouTube
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