top of page
  • おぐ先生(小倉 丘礼)

重心児向け放課後等デイサービスの開業条件と初期投資費用を解説


放課後等デイサービス 開業

放課後等デイサービスとは、障害を持つお子さんを学校終了後や休校日に預かる施設です。年々施設の数は増加傾向にありますが、中でも重症心身障害児向けの放課後等デイサービスは全国に約400事業所と数が足りておらず、国は1,700事業所まで増やす計画をしています。


今回は、重症心身障害児向けの放課後等デイサービスを開業するにあたって、自治体の設ける設備・運営基準の条件や放課後デイGrannyの想いをお伝えします。

目次

1.放課後等デイサービス(重心)の需要・現状

2.放課後デイ開業の人員・設備・運営条件

 2-1.法人であること

 2-2.必要な人員を揃えること

 2-3.設備を整えていること

 2-4.運営規程を定めること

3.開業にあたっての必要経費

4.重心児向け放課後等デイサービス開業のメリット

 4-1.初期投資が比較的少ない

 4-2.利用者の費用負担が軽い

 4-3.オーナーが資格者である必要はない

 4-4.需要に対して施設が足りない

5.まとめ


1.放課後等デイサービス(重心)の需要・現状

放課後等デイサービスは、創作活動や地域交流の機会を提供し、児童が自立した日常生活を営むために必要な訓練や支援をする施設です。近年の条例改正によって事業所が増え、市場はほぼ飽和状態と言われていますが、重症心身障害児向けの施設はまだまだ不足しています。


さらに、令和3年度の資料では、障害児措置費・給付費予算額が15年間で約8倍に増加していることが読み取れます。

障害児措置費・給付費予算額

参考:全国厚⽣労働関係部局⻑会議資料|厚生労働省


放課後等デイサービスは重心児の学齢期における専門的なケアだけでなく、保護者の「心のよりどころ」となる役割も持っており、放課後等デイサービスの開業は、日本の障害福祉へ貢献することに繋がります。


2.放課後デイ開業の人員・設備・運営条件

放課後等デイサービスは自治体の許認可を受けて運営するビジネスモデルであるため、開業には自治体の定めるおもに4つの条件をクリアしなければなりません。

  1. 法人であること

  2. 必要な人員を揃えること

  3. 設備を整えていること

  4. 運営規程を定めること


1.法人であること

放課後等デイサービスを開業する条件の一つに、「法人格」であることが含まれています。個人事業主では認められず、会社か非営利法人を設立する必要があります。営利法人と非営利法人はそれぞれ形態の異なる法人です。


営利法人

  • 株式会社

  • 合同会社

  • 合資会社

  • 有限会社

非営利法人

  • 一般社団法人

  • 社会福祉法人

  • 特定非営利活動法人(NPO法人)

  • 医療法人

非営利法人は立ち上げだけで3か月以上かかるほか、株式会社は金融機関から融資を受ける際に信用が高いため、Grannyでは株式会社での設立を推奨しています。


2.必要な人員を揃えること

運営にあたっては、日々必要な資格を持った職員を従事させなければなりません。全項目は1名以上を配置しなければなりませんが、2つ以上を兼任できる職種もあります。


資格職員一覧

  • 管理者

  • 児童発達支援管理責任者

  • 保育士もしくは児童指導員

  • 看護職員

  • 機能訓練担当職員

  • 嘱託医

職員数が不足していると減算対象となり、報酬が減額されてしまいます。反対に基準以上の十分な人員配置とサービス内容の充実により、加配加算を受けることも可能です。


放課後等デイサービス別の人員基準については「放課後等デイサービスにおける人員配置|必要な人数や資格を解説」で詳しく説明しておりますので、あわせてご覧ください。


3.設備を整えていること

賃貸物件の場合、全体の床面積が200㎡以上あると用途変更の申請をする必要があります。しかし通所する児童は6歳~18歳までの幅広い年齢層であるため、大きな子でものびのびと過ごすことができるよう、なるべく広くかつ200㎡未満に抑えることをおすすめします。


また、放課後等デイサービスの設備基準について書かれた児童福祉法第六十八条によると、事業所の設備に必要な基準が示されています。

・指定放課後等デイサービス事業所は、指導訓練室のほか、指定放課後等デイサービスの提供に必要な設備及び備品等を設けなければならない。 ・指導訓練室は、訓練に必要な機械器具等を備えなければならない。 ・第一項に規定する設備及び備品等は、専ら当該指定放課後等デイサービスの事業の用に供するものでなければならない。ただし、障害児の支援に支障がない場合は、この限りでない。 引用:厚労省児童福祉法第六十八条

この中でも、「指導訓練室」と「必要な設備および備品」についてご紹介します。


子どもたちが過ごす指導訓練室

指導訓練室とは、子どもたちがおもに過ごす部屋のことです。児童一人当たりの床面積は約3㎡ですので、重心児向け放課後デイなら15㎡以上は確保したいところです。


必要な設備及び備品

指導訓練室以外には、事務室、相談室、トイレなどの設備が必要です。また、疲れてしまったり体調の悪いときに横になれる静養室か広いスペースを確保しておくといいでしょう。

トイレ

利用者の特性に応じたもの

一般的な大人のトイレでよい

洗面所

手指を洗浄する設備を備えること

障がい児の使用する設備や飲料水の衛生確保をすること

相談室

保護者からの苦情を受け付けるための窓口を設置すること 相談内容の漏洩を防ぐために間仕切り等を設けること

静養室

(自治体による)

横になって休憩ができるスペースがあると望ましい

事務室

管理者や児童発達支援管理責任者が執務できるスペース・イス・机などが必要

4.運営規程を定めること

運営規程とは、適正な放課後等デイサービスを提供するために、事業の目的や運営の方針、定員など重要な12の事項を定めたものです。事業所内の見やすい場所に掲示しなければなりません。

  1. 事業の目的および運営の方針

  2. 従業員の職種、人数、職務内容

  3. 営業日および営業時間

  4. 定員

  5. 放課後等デイサービスであること、保護者から受け取る費用の種類と金額

  6. 地域

  7. サービス利用の留意事項

  8. 緊急時等の対応方法

  9. 非常災害の対策

  10. 対象障害の種類

  11. 虐待防止のための措置

  12. その他重要事項


3.開業にあたっての必要経費

開業にあたってはまず初期投資が必要となります。お金を使うべきところ・極力節約すべきところを把握できるようになります。独立開業にあたって少しでも開業資金を押さえたいということであれば、まずは必要な開業資金を細分化して把握し、優先順位を決めていくのがオススメです。まずは独立開業にあたって最低限必要なものは費用をかけて準備し、優先度が低いものは経営を始めてから徐々に揃えても良いでしょう。


初期費用には物件購入・リフォーム費、開業前研修費、設備・備品、事務用品、求人広告費、保険加入費、車両リースなどのほか、フランチャイズ加盟であればフランチャイズ加盟金がかかります。


初期費用の例

項目

金額

フランチャイズ加盟金

3,000,000円

物件取得・リフォーム費

2,000,000円

開業前研修費

500,000円

設備・備品

900,000円

求人広告費

500,000円

保険加入費

30,000円

車両リース

60,000円

合計額

6,990,000円

必要経費を揃えていくと、地域や物件の広さなどにもよりますが、以上のようなお金がかかってきます。求人や広告費は想定以上の費用がかかってしまうこともあるため、どれだけの開業資金が必要なのかはチェックしましょう。


4.重心児向け放課後等デイサービス開業のメリット

重症心身障害児向けの放課後等デイサービスを開業するメリットを4つご紹介します。

  1. 初期投資が比較的少ない

  2. 利用者の費用負担が軽い

  3. オーナーが資格者である必要はない

  4. 需要に対して施設が足りない


1.初期投資が比較的少ない

放課後等デイサービスは、他の福祉事業に比べて初期費用が低いといえます。経済産業省の報告書によると、フランチャイズ事業の平均開業資金は合計3,200万円ほどになります。


一方Grannyの放課後等デイサービスの加盟店では、初期費用はおおむね800万〜1000万円で開業されています。金融機関から融資を受ける場合には、200万〜300万円の自己資金があれば初期費用分の借り入れができることが多いです。独立開業には何かと資金が必要なため、初期費用を抑えて開業できるかどうかは非常に重要です。


2.利用者の費用負担が軽い

放課後等デイサービスは障害児措置費・給付費の予算が振り分けられており、利用料のうち9割以上が自治体の公金でまかなわれています。ほとんどの家庭では月額4,600円までで通うことができ、通所したいご家庭にとって利用しやすい環境が整っています。


そのため、事業所としても売上の回収が困難になる心配が少なく、利用者に気に入ってもらえれば毎月通ってもらいやすいため、利用人数が安定してくれば集客への投資を減らすこともできます。


3.オーナーが資格者である必要はない

人員基準にはオーナー(社長)は含まれていないため、施設に常駐している必要はありません。ゆえに、オーナーが資格を所有している必要もありません。「昔から児童にかかわる仕事がしたかった」「障害を持つお子さんの親御さんの悩みに寄り添いたい」という想いがあって、業界未経験でも放課後等デイサービスを開業されるオーナーさんが多くいらっしゃいます。


現場には入らない分、従業員との想いの共有や企業理念などの共感を呼ぶところを伝えていくこと、資格を持った従業員がのびのびと働ける環境をつくることに力を入れられるといいですね。


経営や集客に専念する方、業界未経験だからこそ理解したくて現場に入る方、それぞれの考えるあり方が選択できる事業です。


4.需要に対して施設が足りない

放課後等デイサービス数が増えてきたとはいえ、まだまだ必要とする人にサービスが行き渡っていません。厚生労働省によると、関東・東海・近畿などの都心では放課後等デイサービス施設は増えていますが、地方では1か所もない町村が3割を超えるのが現状です。


さらに重心児向け放課後等デイサービスに絞ると、全国で約400事業所ほどしかなく、需要に対してまったく施設が足りていません。重症心身障害児は日本全国に43,000人いると推定されています。そこで国は2024年までに重心放課後デイを1,700事業所まで増やそうと力を入れています。このような国の流れに乗れるのも、重心放課後デイのポイントです。


こうした重症⼼⾝障害児・その保護者にとって、「真に必要な⽀援」を「安⼼できる場所」で提供することにより、前のめりな姿勢で地域社会に参加できる社会インフラを創造し、そこへ携わる従事者の幸せ・⽣活の向上を実現することが、Grannyの想いです。


5.まとめ

重症心身障害児を受け入れる放課後等デイサービスは数が不足しており、厚労省は2024年までに重心放課後デイを1,700事業所まで増やすため、障害児措置費・給付費予算額を15年間で約8倍に増額するなど積極的に取り組んでいる社会課題です。放課後等デイサービスは重心児の学齢期における専門的なケアだけでなく、保護者の「心のよりどころ」となる役割も持っており、放課後等デイサービスの開業は、日本の障害福祉へ貢献することに繋がります。


放課後等デイサービスの開業には、自治体の定めるおもに4つの条件をクリアしなければなりません。このような条件や基準は個人で調べると非常にわかりにくく、間違ってしまうと報酬の取り消しや事業所の閉鎖にも繋がってしまうので、知識と経験のある企業に頼ることもポイントです。


放課後デイGrannyでは、重症心身障害児向けの放課後等デイサービスを全国に展開するため、フランチャイズの形態をとっています。フランチャイズオーナーさんを随時募集していますので、地元で施設を開業したい、何か力になりたいという方はこちらからご質問・お問い合わせください。

参考:厚労省|児童福祉法

bottom of page