「脱サラして独立してみたいと考えているが、自分で用意した資金が少ない…」とお悩みではありませんか?独立を考えてはいても、会社を辞めるにあたって自己資金が少ない事は、不安なポイントの1つとなりますよね。低資金でもしっかり事業を構築していくには、経営の知識やノウハウをもっておくことが大切になります。
そこで、低資金で経営ノウハウのない方でも安心して始められる「フランチャイズ」という制度があります。
今回の記事では、低資金で独立開業するにはどんな点に気を付けるべきか、低資金でも自分のお店を開業できるフランチャイズ制度とはどんなものかを解説します。
目次
1.フランチャイズ経営で必要な2種類の資金
1-1.最初に必要な「開業資金」
1-2.経営していくうえで必要な「運転資金」
2.低資金で開業するメリット
2-1.資金がたまるのを待たずに開業可能
2-2.余裕を持った経営ができる
2-3.万が一上手くいかなくても損失が少ない
3.低資金での独立開業はフランチャイズ制度がオススメ
3-1.初期費用の全体像が見えやすい
3-2.企業ブランドを持って開業できる
3-3.本部からサポートを受けられる
4.フランチャイズ加盟で注意すべきポイント
4-1.「加盟金0円」だけで選ばない
4-2.低資金でも事業が継続できるか
4-3.開業前の研修や各種申請のサポートは充実しているか
4-4.開業後のサポートも充実しているか
5.フランチャイズにオススメの事業
6.まとめ
1.フランチャイズ経営で必要な2種類の資金
フランチャイズ制度を使って経営をしていくためには、「開業資金」と「運転資金」が必要です。自身で起業する場合にも必要な項目ですが、内容が少し異なります。それぞれに関しての費用を把握しておくことで、お金を使うべきところ・極力節約すべきところを把握できるようになります。
最初に必要な「開業資金」
開業資金は、文字の通り開業までに必要な費用のことをいいます。例えば、初期費用では以下のような項目が必要になってきます。
初期費用の例
項目 | 金額 |
加盟金 | 3,000,000円 |
物件取得・リフォーム費 | 2,000,000円 |
開業前研修費 | 500,000円 |
設備・備品 | 900,000円 |
求人広告費 | 500,000円 |
保険加入費 | 30,000円 |
車両リース | 60,000円 |
合計額 | 6,990,000円 |
新規事業を立ち上げる場合にももちろん初期費用は掛かりますが、フランチャイズに加盟して独立開業する場合は、加盟金や研修費などの契約費用がかかるようになります。
独立開業にあたって少しでも開業資金を押さえたいということであれば、まずは必要な開業資金を細分化して把握し、優先順位を決めていくのがオススメです。まずは独立開業にあたって最低限必要なものは費用をかけて準備し、優先度が低いものは経営を始めてから徐々に揃えても良いでしょう。
経営していくうえで必要な「運転資金」
運転資金とは、経営を始めて事業を継続していくために必要な資金のことをいいます。運転資金をさらに細分化すると変動費と固定費があります。例えば以下のような項目が運転資金に含まれるものです。
人件費
電気・ガス・水道代
広告宣伝費
通信費
消耗品
リース料
家賃
独立開業を検討している段階では、物件の取得や設備投資などの開業資金に意識が行きがちですが、運転資金も確保しておかないと事業の継続が困難になってしまいます。また、フランチャイズの場合は、月々のロイヤリティやシステム利用料などの支払いが必要になります。ロイヤリティは本部によって算出方法が異なり、金額も様々なので、事前に本部へ確認しておきましょう。
2.低資金で開業するメリット
低資金で開業できる業態を選ぶことで、3つのメリットがあります。
資金がたまるのを待たずに開業可能
余裕を持った経営ができる
万が一上手くいかなくても損失が少ない
1.資金がたまるのを待たずに開業可能
初期費用を多く必要とする飲食店やコンビニ事業の場合は、資金を貯めるまでに長い時間がかかってしまいます。しかし低資金の場合、開業資金を貯める時間は短く済むため、比較的早く開業することが可能となります。自らが思い立ったタイミングで開業がしやすいでしょう。
2.余裕を持った経営ができる
低資金での開業の場合、余裕を持った経営がしやすいです。独立開業の際、多額の資金が必要だと、初期費用の回収にどれだけかかるかなどの不安を抱えながら経営していくことになります。金融機関から必要額の融資をうけ、自己資金には手を付けずに開業する方法もお伝えしています。
3.万が一上手くいかなくても損失が少ない
低資金での開業だと、万が一経営が上手くいかなかった場合でも自らへの損失は少なくて済みます。初めて独立する場合には経営ノウハウや経験がまったくない状態ですので、失敗する人が大半です。廃業時の立て直しが難しくなってしまうこともありますし、場合によっては初期費用の回収ができず、負債を負ってしまうこともあるでしょう。資金のリスクを抑えておけば、再スタートを切りやすくなるのもメリットのひとつです。
3.低資金での独立開業はフランチャイズ制度がオススメ
低資金での独立開業のメリットをお伝えしましたが、「メリットが多いことは分かったけれど、経営のノウハウなどが全然ないから独立開業は難しいかな…」と考えられた方も多いのではないでしょうか。そんなあなたにおすすめなのがフランチャイズ制度を使った独立開業です。
フランチャイズ制度とは、企業が持つ商標やブランド名の使用権利を取得して、加盟店としてビジネスを経営していくことのできる制度です。ここからは、低資金での独立開業にはフランチャイズ制度がオススメな理由を解説していきます。
初期費用の全体像が見えやすい
開業において、初期費用は必ず検討しなければならない項目ですが、初めての独立だと「いったいいくらかかるのか」「最初に何を準備しなくてはならないのか」が明確に判断できません。
そこでフランチャイズでは、開業資金に何が必要なのか、いくらかかるのかを算出してくれる本部もあります。開業資金は業種によって異なりますが、「オフィスや店舗などを取得しなくても良い」「在庫を持たない」などの業種を選ぶと、初期費用なども押さえることができ、低資金で開業ができます。
企業ブランドを持って開業できる
フランチャイズ制度は、フランチャイズ本部の企業ブランドを利用して開業できるため、経営を軌道に乗せやすいです。フランチャイズに加盟することによって、企業が持つ商標やブランド名の使用権利を取得、そしてすでに実施されている経営ノウハウを得ることができます。そのため、既存顧客を含め集客を見込むことができ、開業して比較的短い期間でも経営を軌道に乗せやすくなるのです。
本部からサポートを受けられる
フランチャイズ制度を活用して独立開業すると、本部から経営や集客のアドバイスを受けることができます。例えば、開業する地域の選定や集客、オーナー研修や運営指導などサポートがあります。また、金融機関から融資を受けたり、行政の認可が必要な業種の交渉もする本部まであります。ただ、サポート内容は本部によって異なるので、加盟する前にしっかりチェックしておきましょう。
4.フランチャイズ加盟で注意すべきポイント
低資金での独立開業を考える方にオススメなフランチャイズですが、本部とフランチャイズ契約を結ぶ際には注意すべき4つのポイントがあります。初期投資がかなり少ないからという理由だけで決めてしまうのは少し危険な場合もありますので、フランチャイズの加盟で注意するべきポイントをしっかり押さえておきましょう。
「加盟金0円」だけで選ばない
低資金でも事業が継続できるか
開業前の研修や各種申請のサポートは充実しているか
開業後のサポートも充実しているか
1.「加盟金0円」だけで選ばない
フランチャイズの加盟店募集を探していると、「加盟金0円」という企業があります。低資金での独立開業をする際に「加盟金0円」というのはとても魅力的ではありますが、それだけで安易に決めてしまうのは危険です。「加盟金0円」=「総合的なコストが安い」というわけではないことがほとんどです。
例えば、加盟金は0円の代わりに毎月のロイヤリティが高く設定されていたり、本部から受けられる運営指導などのサポートが少なかったりということが考えられます。「加盟金0円」という要素だけで加盟先を選ぶと、開業後に後悔してしまうこともあるので気をつけましょう。
2.低資金でも事業が継続できるか
フランチャイズへの加盟前に、低資金でも事業が継続できるビジネスモデルかをチェックしておきましょう。開業資金が低資金で押さえられても、運転資金が膨大にかかってしまっては元も子もありません。
例えば、商品の仕入れが必要なタイプのフランチャイズだと、企業側の本部の意向が介在することが多いケースが考えられます。仕入れる業者や仕入れの数量が決まっている場合もあります。無理のない数量の仕入れが可能かなど、低資金でも事業が継続できるかは、しっかりと確認する必要があります。
3.開業前の研修や各種申請のサポートは充実しているか
開業前の研修、各種申請のサポートは充実しているのかということもチェックしておきましょう。低資金での独立開業はできるが、その分研修やサポートは少ないということだと、今後事業を伸ばしていく際に未経験では苦労することになります。特別な知識やスキルが必要な業種だとなおさらです。フランチャイズ本部がしっかり開業をサポートしてくれたり、充実した研修を設けてくれたりしていると安心できますので、サポートの面でも必ずチェックしておきましょう。
4.開業後のサポートも充実しているか
開業前だけでなく、開業後もしっかりサポートをしてくれるかというのもポイントです。開業してからもノウハウに関しての研修や、経営に関してのサポートなど、加盟店が経営できているかをチェックしてくれるフランチャイズ本部は信頼できます。本部もまた、加盟店がしっかり売上をつくれることで関係性が成り立っているため、お互いの意思疎通が柔軟にできるかが重要になってきます。事業を発展させていくことができる体制は整っていそうか見極めていくようにしましょう。
5.フランチャイズにオススメの事業
開業資金は業種によって金額が変わりますが、ここでは低資金で開業したい場合、おすすめのフランチャイズ事業を解説します。一般的なフランチャイズ事業で、比較的低資金で開業できるものは以下の通りです。
買取・リサイクル
ハウスクリーニング
美容・リラクゼーション
児童介護ビジネス
低資金で開業できる業種は、「オフィスや店舗などを取得しなくても良い」「在庫を持たない」「少人数でも可能」などの特徴が挙げられます。こういった特徴もフランチャイズ制度で開業独立する際の判断基準にしてみてください。
6.まとめ
フランチャイズが低資金で開業独立する際にオススメの理由や、低資金のフランチャイズ加盟で注意するべきポイントなどをお伝え致しました。低資金で独立・開業する際にフランチャイズがオススメの理由を確認しましょう。
初期費用の全体像が見えやすい
企業ブランドを持って開業できる
本部からサポートを受けられる
低資金でも自分の店舗を持つことができるのは魅力的ですが、その後しっかり事業を継続していくことも大切なことです。金額だけに意識を向けるのでなく、事業の存続性やフランチャイズ本部との関係性などもチェックしながら、フランチャイズでの独立開業をしましょう。
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