• おぐ先生(小倉 丘礼)

フランチャイズでの開業は個人事業主と法人どちらがいいのか?


フランチャイズ 個人事業主

独立開業の方法には、個人事業主と法人の2つがあります。事業形態や規模によって、どちらにもメリットやデメリットがあり、自身の現状に合わせた選択が必要です。しかし、フランチャイズで開業する際には、個人事業主か法人を起こすか迷いどころです。本部の経営戦略によっては開業方法が指定されている場合もあります。


今回の記事では、個人事業主と法人の違いや、法人設立時の注意点についてお話ししていきます。

目次

1.フランチャイズにおける個人事業主と法人の違い

 1-1.開業手続き

 1-2.税金の種類

 1-3.経費について

 1-4.社会的な信用

2.フランチャイズで開業するメリット

 2-1.すでに売れている商品サービスを扱う事ができる

 2-2.フランチャイズ本部の広告が自社にも影響する

 2-3.いきなり規模の大きな事業に関われる

3.フランチャイズで開業するデメリット

 3-1.フランチャイズ事業は独自の事業より利益率が低い

 3-2.フランチャイズ本部の意向に沿った経営をする必要がある

4.法人設立時の注意点

 4-1.会社設立の事業目的

 4-2.資本金

 4-3.本店住所

 4-4.商号(会社名)

5.まとめ


1.フランチャイズにおける個人事業主と法人の違い

個人事業主と法人での開業は、大きく分けて4つの違いがあります。

  1. 開業手続き

  2. 税金の種類

  3. 経費について

  4. 社会的な信用

どの項目においても共通して言えることは法人のほうが工数が多いということですが、その分法人にするメリットがあります。


1. 開業手続き

個人事業主として開業するために必要なことは、開業届を税務署に提出することだけです。開業届の作成は5分もかからずに完了するため、手間もお金も特にかかりません。税務署に行って「開業届」と「青色申告承認申請書」を提出しましょう。


しかし、法人として開業しようと思うとそう簡単には行きません。登録免許税という税金の支払いや、定款認証が未経験者ですとなかなか難しく手間がかかります。また、B/S(貸借対照表)やP/L(損益計算書)と言った決算書の作成や確定申告に納税と手続きがあります。さらに、人を雇う場合は保険や税金、契約書の準備など必要な手続きがかなり増えます。規模の大きいフランチャイズ事業を考えているのであれば法人化することも視野に入れましょう。


2.税金の種類

個人事業主が払う必要がある税金は、基本的に会社員が支払うものとあまり変わりはなく、所得税、住民税、個人事業税に消費税の計4つです。一方、法人の場合は法人ならではの税金があります。共通するのは消費税のみで、残りが法人税、法人住民税、地方法人特別税がかかります。業種によって項目が増えるので、フランチャイズ本部へ聞いて把握する必要があります。


では、税金の少ない個人事業主として開業したほうが良いかと言われるとそうではありません。個人事業主は収入に直結して所得税がかかります。経費として認められるものも法人より少ないため、事業主本人の手元に残る金額は個人事業主の方が少ない場合があります。もし年間の売上が1000万以上見込めるのであれば法人を選ぶことをオススメします。


3. 経費について

経費は法人、個人事業主どちらでも絶対にかかるものです。代表的なものとしてコピー費、打ち合わせ等でカフェなどを使用した際の飲食代、交通費などが挙げられます。


個人事業主と法人の一番大きな違いは、法人であれば自分の給料も経費として計上できることです。法人の代表にかかる費用を会社の経費として計上することで、代表者自身が支払う金額を抑える事ができます。個人事業主は売上から経費を引いた金額が所得に直結するため、稼げば稼ぐほど税金を多く支払う必要があります。


4. 社会的な信用

独立開業し経営していくうえで、個人事業主よりも法人として経営するほうが社会的信用は得られやすいです。法人には決算書の提出や様々な納税などの責任を果たす必要があります。そういった責任を果たしているからこそ、金融機関や取引先とのやり取り、集客などで信用の高さは役に立ちます。


フランチャイズ事業の場合はそもそも法人化していないと加盟できない場合があります。弊社の事業である放課後等デイサービス事業は国と関わりのある事業であるため、信用度のある法人でなければ開業することができません。


2.フランチャイズで開業するメリット

フランチャイズ メリット

フランチャイズで開業する上では個人事業主でも法人であってもメリットはたくさんあります。ここでは代表的な3つのメリットをご紹介します。

  1. すでに売れている商品サービスを扱う事ができる

  2. フランチャイズ本部の広告が自社にも影響する

  3. いきなり規模の大きな事業に関われる


1.すでに売れている商品サービスを扱う事ができる

商品やサービスの仕組みがすでに準備されていることは、開業する上で大きなメリットになります。なぜなら、ある程度の売上が見込めるからです。フランチャイズの商品・サービスはすでに売上を作ることができています。そのため、必要なのは商品の改良ではなくプロモーションや広告、販売方法が重要になります。商品の改良を自社でする必要がないというのがフランチャイズの大きなメリットです。


2.フランチャイズ本部の広告が自社にも影響する

開業する地域での宣伝方法や広告の仕方などは、フランチャイズ本部が詳しく教えてくれます。それだけでなく、フランチャイズ本部も当然プロモーションをかけています。その宣伝は本部だけでなく、自分の店舗の宣伝にも繋がります。TVCMやYouTubeCMなどをしようと思うと巨額の広告費が必要になります。本部が宣伝活動を行ってくれているのは大きな強みになります。


3.いきなり規模の大きな事業に関われる

フランチャイズ事業の中には、行政と共同で事業を行っている事業も存在します。独自で開業した場合、国との共同事業で開業するのは手続きが複雑で難しいです。その点、フランチャイズでは開業時点で大きな規模の事業を行う事ができます。これはフランチャイズで開業しなければできないことです。


例えば、放課後等デイサービス事業は国が支援している事業です。社会的信用が必要なため、法人化しなければ開業することができません。こういった規模の大きな事業と関わるには開業時から法人である必要があります。


3.フランチャイズで開業するデメリット

3.フランチャイズ デメリット

先ほどは法人化したほうが良い場合についてお話ししました。しかし、フランチャイズにもデメリットがあります。もし、独立開業する方法にまだ迷っている場合はしっかり押さえておきましょう。


1.フランチャイズ事業は独自の事業より利益率が低い

フランチャイズ事業は独自事業と違い、フランチャイズ本部に加盟する必要があり、どの事業においても加盟金や月々のロイヤリティを支払う必要があります。これは加盟店によって支払い比率はさまざまですが、利益率は独自事業と比べても少なくなってしまいます。


2.フランチャイズ本部の意向に沿った経営をする必要がある

フランチャイズ事業は加盟店本部の看板を背負うことになります。そのため、本部のやり方や規則など本部の意向に沿った経営をしなければなりません。経営において誰もが考えない斬新なアイデアがバズり事業が飛躍する事は珍しくありませんが、フランチャイズ事業においては自分のアイデアを試すことは難しいです。看板を使用することで売上がある程度見込める反面、自由に経営することが難しい場合もあることを忘れてはいけません。


4.法人設立時の注意点

法人設立時の注意点

法人を設立する上で注意点が4つあります。設立時に注意すべき点を押さえおかないと取り返しがつかないことになりかねません。

  1. 会社設立の事業目的

  2. 資本金

  3. 本店住所

  4. 商号(会社名)


1.会社設立の事業目的

法人というのは定款に書かれた事業しか行う事ができません。もちろん途中で変更は可能ですが、その際に再度登記内容の変更を行わなければなりません。当然ですが、その変更には費用がかかります。フランチャイズの場合は事業内容を変更することはまずないでしょうが、登記の際にはどのような事業で登記するのか目的をはっきりしておく必要があります。また、フランチャイズであっても事業内容によっては許可証が必要な事業もありますので、自分でもしっかりと把握しておきましょう。


2.資本金

資本金とは、ビジネスを運営する上での元手金のことです。今は会社法の改正により資本金1円で起業することが可能になりましたが、あまりにも資本金が少なすぎると融資を受けづらくなる可能性があります。


資本金は初期費用にプラスして約半年分くらいまでの事業資金を賄える金額に設定する事がセオリーです。極端に安くしすぎても高くしすぎてもよくありません。なぜなら、融資を受ける際には資本金の2倍額まで受ける事が多いからです。そのため、安すぎない金額に設定しましょう。また、資本金は1,000万以下に設定する方が得策です。なぜなら、1,00万円以下に設定することによって消費税の2年間の免除であったり法人税も安くすることができたりなどのメリットがあるからです。


3.本店住所

本住所に関してはどこに設定しても構いません。特にこだわりがない限り、自宅に設定しても大丈夫です。しかし、実際に店舗を出す場合は、出店予定地が確保できてからになります。


4.商号(会社名)

実は、同一住所に同一名の会社をおくことはできません。自分の事業をいくつも会社が入っているオフィスビルで開業する場合は、そのビルに同一名の会社や類似商号がないか事前に調べておく必要があります。ちなみに住所が違えば、たとえ同じ会社名であっても法律上問題ありません。


しかし、会社名を敢えて一緒にすると不正競争防止法という法律で訴えられてしまう場合があります。しかも、これを大手企業や有名企業に訴訟を起こされると多大な賠償責任を生じる恐れがありますので、他社と被らないオリジナリティのある会社名を考えましょう。


5.まとめ

フランチャイズ事業においては、個人事業主、法人それぞれのメリットがあります。加盟を検討しているフランチャイズ本部がどのような形態で行っているかを確認して、開業方法を選びましょう。法人登記をどのように手続きしたら良いかわからない方は、こちらから資料請求してください。Grannyでは経営面はもちろんのこと、法人設立のサポートまでしっかり行っています。国が提唱するビジネスで開業を目指しましょう。